咽頭結膜熱は、5歳以下の乳幼児にかかりやすく、主に夏に流行する感染症で、夏風邪の一つです。プールでの接触やタオルの共用によって感染することがあるため、プール熱とも呼ばれています。急激な喉の痛み、目の充血、発熱がみられます。
学校感染症と出席停止の第2種に分類されているため、主な症状が消えてから2日を経過するまでは出席停止になります。
監修・取材協力:のりたけキッズベビークリニック
浅野 勉 院長

この記事をまとめると
- 乳幼児、特に集団生活をしている子どもは注意
- 目の充血、喉の痛み、発熱があります
- 流行のピークは夏ですが、冬にも発症することがあります
咽頭結膜熱 −基礎知識
5歳以下の乳幼児にかかりやすく、主に夏に流行する感染症で、夏風邪の一つです。プールでの接触やタオルの共用によって感染することがあるため、プール熱とも呼ばれています。5〜7日の潜伏期の後、急激な喉の痛み、目の充血、発熱がみられます。高熱が4〜5日ほど続き、自然に1週間ほどで治ります。小規模ですが、冬期に流行することもあります。
学校感染症と出席停止の第2種に分類されているため、主な症状が消えてから2日を経過するまでは出席停止になります。
また、免疫がない成人にもかかることがあります。
近年の動向
国立感染症研究所の報告によると、2003年頃から冬季にも流行のピークがみられるようになりました。季節を問わず、発生することが分かっています。
症状
喉の痛み、結膜炎(目の充血)、発熱(38〜39度)がみられます。喉の痛みから食欲不振に、結膜炎から目の痛みや涙が出やすくなる、目やにが出るなどの症状が3〜5日間ほど続きます。
目の症状は一般的に片方から始まり、その後、もう片方の目にも起こります。また、首の後ろのリンパ節が腫れることがあります。
生後14日以内の新生児に感染した場合は重症化することがあるので注意が必要です。
原因
アデノウイルスの感染によります。具体的にはアデノウイルス3型、4型、7型です。アデノウイルスは季節特異性が少なく、年間を通して感染しますが、5月頃から徐々に増加し、7〜8月にピークを迎えます。
感染経路は飛沫感染、手指を介した接触感染で、結膜、または上気道からの感染で起こりやすくなります。
咽頭結膜熱 −治療方法
ウイルスに効く薬がないため、特別な治療法はありません。対症療法が中心になり、目の症状が強い場合は眼科的治療が必要になります。場合によっては、解熱剤や喉の痛みをとる薬を処方します。ぐったりしている時や、脱水がみられる場合は点滴を行います
自宅療法(療養方法、再発防止など)
充分は水分と栄養がとれるようにします。食事がうまくできない場合は刺激が少なくて柔らかいプリン、ゼリー、アイスなどがお勧めです。食欲が落ちている時はこまめに水分をとるようにしましょう。
咽頭結膜熱 −合併症
原因となるアデノウイルスにより、肺炎を起こすことがあり、重症化します。
咽頭結膜熱 −今すぐはじめる予防と対策
咽頭結膜熱 −自己チェック
咽頭結膜熱のリスクチェック
□ 5歳以下の乳幼児
□ 乳幼児の保育施設などで、普段から集団生活をしている
□ 手洗いやうがいはあまりしない
□ プール活動が始まった
□ 周囲に咽頭結膜熱にかかった子ども、人がいる
咽頭結膜熱のセルフチェック
●予防・対策はしっかりできていますか?
□ 手洗いうがいをしっかり行う
□ 子どもの排便、おむつ替えなどの処理を適正に行っている
□ タオルは共用していない
□ プールの塩素濃度が適正だ
●下記のような症状はありますか?
□ 喉が痛い
□ 目が赤くて充血している
□ 発熱(38〜39度)がある
□ 食欲不振
□ 目が痛い
□ 涙が出やすい
□ 首の後ろのリンパ節が腫れている

子どもの夏の 感染症 5歳以下の小さな子どもがかかりやすい夏の 感染症 。夏風邪は6月上旬に、西日本で流行の兆しを見せているとの報告もありました。まずは保護者が予防を心がけて、気になる症状が現れたら病院で診断を仰ぎ、対症療法で症状を和らげましょう。

手足口病 -てあしくちびょう- 手足口病 は主に夏に流行する感染症で、3〜6日の潜伏期の後、手足などに赤い発疹や水ぶくれ、口内炎ができます。高熱が出ることは少なく、1週間ほどで自然に治ります。毎年、5月頃から患者数が増え、7月に流行のピークを迎えます。全身状態が改善すれば、登園・登校が可能になります。

ヘルパンギーナ ヘルパンギーナ は5歳以下の乳幼児にかかりやすく、主に夏に流行する感染症で、一般的には夏風邪と呼ばれています。2〜4日の潜伏期の後、突然、39度前後の発熱がみられます。その他、喉の痛み、よだれ、機嫌が悪い、食欲低下、口内炎などが特徴。3日程度で熱は下がり、喉の症状も1週間ほどで治ります。

水いぼ 水いぼ は小児に多くみられ、プールに入っただけではうつりませんが、水いぼができている人と直接、肌が触れ合ったり、タオルなどを共用したりすると感染しやすくなります。特に肌を露出することが多い夏は肌を掻きやすく、子どもたち同士がふれあう機会が多いため、感染しやすくなります。