視界がぐるぐる、ふわふわして身体の平衡を保てなくなる症状
めまい

めまいが続く場合は、じっとしているより寝ながらでも左右に頭を動かしていた方が早く治るといわれています
「めまい」には、さまざまな種類があり、原因によって症状が異なります。辛いめまいで悩んでいる方は、早めに相談しましょう。

監修・取材協力:岐阜大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
長瀬 典子 先生

Contents

めまい -基礎知識

めまいの代表的なタイプについて

めまいは大きく分けて、自分の周囲がぐるぐると回転しているように感じる「回転性めまい」、ふわふわ、ふらふらと体が揺れるように感じる「浮動性めまい」、急に立ち上がったときに、目の前が暗くなるように感じる「立ちくらみ(失神型めまい)」の3つのタイプに分けられます。

めまい -良性発作性頭位めまい症について

良性発作性頭位めまい症では、頭を動かしたときにぐるぐる回転するようなめまいが数秒~数分間起きます。中年女性に多くみられ、起床時に起きることが特に多いです。耳石の一部が耳石器から剥がれ、三半規管に入り込むことで生じます。
頭を動かして、耳石を元の位置に戻す頭位治療が効果的です。

めまい -メニエール病について

メニエール病では、めまいの症状以外に、自閉感や難聴、耳鳴りなどの症状が10分~数時間にわたって起こります。30~50代に多くみられ、内耳にむくみが生じる(内リンパ水腫)ことで起こります。精神的・肉体的ストレス、脱水などで誘発され、また、低気圧の時にも発作が起きやすいといわれています。
生活指導や内服薬により症状を和らげますが、完治というよりは、良い状態が長く続くように病気と付き合っていくことを目指します。

めまい -前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)について

前庭神経炎では、安静にしていても、ぐるぐる回転するようなめまいや吐き気が数日~数ヶ月続きます。ウイルスなどによる前庭神経や前庭器の障害によって生じ、内服薬や点滴を使用する治療が効果的です。

めまい -ご家族や周囲の方のサポートについて

めまいの症状は、とても辛いもの。めまいの症状がある本人だけで抱えるのではなく、周りの方のサポートも大切です。ご家族や周りにめまいの症状をお持ちの方がいた場合、以下のことを心がけて寄り添っていきましょう。

  • 発作時は無理に動かさず、安静にできる環境を整える
  • 「怠けているのではなく、病気による症状だ」ということを理解することが大切
  • 不安やストレスが症状悪化に繋がるため、安心感を与える言葉かけが有効
  • 家事や育児、仕事など、負担が大きいときは協力し合う

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