思い切って食べない勇気も必要
食中毒 を予防する!

気温も湿度も高くなる夏、 食中毒 予防のポイントは細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」
食中毒 の原因はさまざまあり、一年を通していつでも予防が必要です。特に夏は、食品の放置、テイクアウト品やデリバリー品、バーベキューなどに注意。家庭での発生もあるため、みんなで予防する必要があります。

参考資料:厚生労働省「食中毒」、「家庭での食中毒予防」、「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」

Contents

食中毒 -基礎知識

手洗いなどの衛生管理を徹底しよう

食品を食べた直後、または時間が経ってから腹痛、吐き気、おう吐、下痢などの症状が起きた場合、食中毒が疑われることがあります。食中毒は原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します
家庭で起きた場合、軽症だったり、発症する人が少人数だったりすることで、気が付かずに過ごしてしまうこともありますが、重症になることもあります。例えば、細菌性食中毒で最も多い「カンピロバクター食中毒」は、十分な加熱ができていない鶏肉が原因になることがあり、まれにギラン・バレー症候群を発症し、手足・顔面神経の麻痺や呼吸困難などを起こすこともあります。
調理してから食べ始めるまでの時間が長くなりがちな、テイクアウト品やデリバリー品にも注意食中毒菌は20度〜50度の温度帯で増殖しやすくなります。調理者も飲食する人も手洗いを基本に、速やかに食べるようにしましょう。

食中毒予防は、細菌を食べ物に「つけない」こと、食べ物に付着した細菌を「増やさない」こと、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」ことが重要になります。こまめな手洗いや清潔な器具を使用すること、また、食品は中まで加熱することで、体調を崩さない毎日を送りましょう。

食中毒 のはなし原因はさまざま

細菌

家畜や人の糞便中で見つかる「腸管出血性大腸菌」は「O157」などが知られています。加熱不足の鶏肉などが感染源になる「カンピロバクター」、そのほか、「サルモネラ」、「黄色ブドウ球菌」などがあります。

ウイルス

冬に多く発生するノロウイルスのほか、A型肝炎ウイルスやE型肝炎ウイルスに汚染された水や食品が原因の食中毒も報告されています。

動物性自然毒

フグ、ノロウイルスが蓄積された二枚貝などがあります。フグの食用できる種類や部分は厚生労働省によって定められています。

植物性自然毒

毒キノコのほかに、観賞用の植物を間違えて食べてしまうことで食中毒を起こします。ニラと似ているスイセンやスノーフレーク、ギョウジャニンニクに似ているイヌサフラン、モロヘイヤやアシタバに似ているチョウセンアサガオなどは食中毒を起こすことがあります。

化学物質

「ヒスタミン」が高濃度に蓄積された食品(特に魚類や魚の加工品)を食べることで食中毒を発症します。食品を常温で放置するなどして、一度ヒスタミンが生成されると食中毒を防ぐことはできません。

寄生虫

生鮮魚介類に寄生する「アニサキス」やヒラメに寄生する「クドア」があります。アニサキスの幼虫はサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生し、少し太い糸のように見えます。

食中毒 -今すぐはじめる予防と対策

●食品購入のポイント
・消費期限を確認しましょう。
・肉汁や魚等の水分が漏れないようにビニール袋等にそれぞれ分けて包み、できれば保冷剤(氷)等と一緒に持ち帰りましょう。
・生鮮食品など購入した後は早めに帰宅しましょう。
●家庭で保存する時のポイント
・冷蔵品、冷凍品を持ち帰ったら、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。
・冷蔵庫や冷凍庫の7割程度を目安に。詰めすぎに注意。
・冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に維持することがめやすです。
・肉や魚等は、ビニール袋や容器に入れ、他の食品に肉汁等がかからないようにしましょう。
●調理の下準備のポイント
・タオルやふきんは清潔なものと交換しましょう。
・生の肉や魚などの汁が果物やサラダなどの、生で食べる物や調理の済んだ食品にかからないようにしましょう。生の肉や魚を扱った包丁やまな板は洗ってから熱湯をかけて使いましょう。
●調理中のポイント
・こまめに手を洗いましょう。
・加熱調理は十分に。めやすは中心部の温度が75℃以上、1分間以上の加熱です。
・電子レンジを使う場合は電子レンジ用の容器、ふたを使いましょう。熱の伝わりにくい物は、時々かき混ぜると良いでしょう。
●食事中のポイント
・食事の前は手を洗いをしましょう。
・清潔な手で、清潔な器具を使って、清潔な食器に盛りつけましょう。
・調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置しない。
●残った食品について
・残った食品はきれいな器具、皿を使って保存しましょう。
・残った食品を温め直す時も、75℃以上を目安に十分な加熱が必要です。
・時間が経ち過ぎたもの、ちょっとでも怪しいと思ったら、思い切って捨てましょう。

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