物を食べて喉に詰まらせて窒息、心停止することも
食品の 窒息事故 から子どもを守る

食品に工夫をすること、食べ方を指導することで 窒息事故 のリスクが減ります
子どもは思わぬところで 窒息事故 を起こすことがあります。
4歳以下の子どもにはぶどうは1/4以下の大きさに切るなど食品の与え方に対策が必要です。

参考資料:「食品による窒息 子どもを守るためにできること」(公益社団法人 日本小児科学会)、e-ヘルスネット「食品による窒息事故」(厚生労働省)、「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!」(消費者庁)、「「えっ?そんなちいさいもので?」子どもの窒息事故を防ぐ」(政府広報オンライン)

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窒息事故 -基礎知識

食品が原因の 窒息事故 珍しくありません

小さな子どもは喉が狭く、飲み込んだり吐き出したりする力が弱いため、食品を気道に詰まらせて窒息してしまうことがあります。窒息とは、気道が塞がれること。空気を取り込むことができなくなり、短時間のうちに致命的となります。
もし、窒息状態になると、心停止してしまう可能性もあります。すぐに119番をして応急処置を始めましょう。

消費者庁と独立行政法人国民生活センターでは、注意喚起している食品があります。最も事故件数が多い菓子類では、あめ、ラムネ、グミ、せんべい、あられなどが挙げられています。そのほか順に、豆・ナッツ類、果物類、肉・魚類、ごはん・パン類(うどん含む)、野菜類(芋類含む)となっています。
食品で窒息させないためには、食べ物を小さくするなど工夫をすることと、笑いながら食べたり走りながら食べたりしないようにさせるなど、子ども側の食べ方に注意を払うことです。
また、周囲にいる大人や年長の子どもの配慮も必要です。食事中に乳幼児がびっくりするようなことをしないこと、また、危険な食品を与えてしまわないように気をつけましょう。


窒息事故 のはなし

食事中の様子に注意!

下記のような様子が見られたら、喉に食品が詰まっている可能性があります。
○急に顔色が悪い
○よだれを垂らしている
○苦しそうな顔をして声が出せなくなっている

もし食品が詰まってしまったら?!

窒息状態になった時はすぐに119番をして救急車が来るまでに応急処置を始めます。(食品を取り出そうとして、口の奥まで無理に指を入れないようにしましょう。)

[1歳未満の乳児の場合]背部叩打法を行います。
①膝を曲げ(または椅子に座り)、太ももの上に子どもをうつ伏せに抱きあげる。
②子どもの背中の肩甲骨の間のあたりを手のひらで5,6回強く叩く。

[1歳以上の子どもの場合]腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)を行います。
①子どもの背中側から両手を回す。
②みぞおちの前で両手を組んで勢い良く両手を絞ってぎゅっと押す。

[それでも窒息が解除できない場合]
心肺蘇生と同じように、子どものみぞおちの部分を両手拳で上の方に押す方法を行います(胸部突き上げ法)。

窒息事故 -予防と対策

●窒息事故を起こしやすい食品
○丸くてつるっとしているもの

 表面が滑らかで、思わず飲み込んでしまい喉に詰まることがあります。
○粘着性が高久、唾液を吸収して飲み込みづらいもの
 よく噛まずに詰め込んで食べてしまい、大きな塊のまま喉に入って詰まることがあります。
○硬くて噛み切りにくいもの

 小さくならないまま喉に送り込まれてしまいます。
●食品の工夫
・プチトマト、ブドウ、うずらの卵、球形のチーズなど → 1/4にカットして小さくする
・ソーセージ
→ 縦半分に切る
・餅、ごはん、パン類、焼き芋、カステラ、せんべい
→ 水分を飲んで喉を潤してから食べる
・きのこ類、水菜 → 1cm程度に切る
・鶏ひき肉のそぼろ肉 → 豚肉との合挽にする。片栗粉でとろみをつける
・ゆで卵 → 細かくして何かと混ぜる
・煮魚 → 味を染み込ませて、やわらかくしっかり煮込む
そのほか、注意したい食品
白玉団子、あめ、ピーナッツ、グミ、エビ、貝類、リンゴ、イカ、のり

●子どもの食事のさせ方
遊び食べや詰め込み食べなどをすることで窒息事故が起きやすくなるので、姿勢正しく、マナー良く食べることが窒息事故の防止にもなります。
・食べることに集中させる。
・水分で喉を潤してから食べさせる。
・よく噛んで食べさせる。
・詰め込み食べをしない。
・口の中に食品がある時はしゃべらせない。
・食事中は歩かない、遊ばない、寝ながら食べさせない。

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