子どもや若者に多い
1型糖尿病

1型糖尿病 は、インスリンを作る膵臓(すいぞう)のβ細胞が何らかの原因で急激に破壊され、インスリンの分泌量が低下して起こる急性発症の糖尿病。多くは子どものうちに始まり、稀に成人に発症します。

監修・取材協力:医療法人大河内会おおこうち内科クリニック
大河内 昌弘 院長

医療法人大河内会おおこうち内科クリニック 理事長・院長 大河内 昌弘

この記事をまとめると

  • 子どもの発症が多い
  • 原因は解明されていない
  • 治療はインスリンを自己注射することで血糖をコントロールする
Contents

1型糖尿病 −基礎知識

インスリンを作る膵臓(すいぞう)のβ細胞が何らかの原因で急激に破壊され、インスリンの分泌量が低下して起こる急性発症の糖尿病。インスリンが低下するとブドウ糖を細胞に取り込むことができず、血管内のブドウ糖が増え、高血糖になります。多くは子どものうちに始まり、稀に成人に発症します。1型糖尿病は進行性であり、そのスピードによって、「劇症」「急性発症」「緩徐進行」に分類されます。

症状

初期症状として、急にのどが乾きやすくなったり、トイレの回数や尿の量が多くなったり、疲労感と倦怠感を感じたり、急激に体重が減ってしまったりします。

原因

生活習慣ではなく、遺伝や自己免疫が関係していると考えられていますが、まだはっきりと解明されていません。

検査方法

血液検査と尿検査を行い、血糖値を調べます。

1型糖尿病 −治療方法

多くの方が勘違いしていますが、1型糖尿病のお子さんには、食事制限・運動制限は必要ありません。健やかに成長するために、バランス良く、必要十分なエネルギーを摂ることが大事です。進行した合併症がなく、血糖コントロールが落ち着いている場合は、どんな運動をしても大丈夫です。
インスリンが絶対的に不足しているため、インスリンを自己注射することで血糖をコントロールします。良い血糖コントロールを維持し、重症低血糖を起こさないように、インスリン療法の内容や補食などを調整することが大切です。

1型糖尿病 −合併症

血糖値が高いまま放置すると、特に眼、神経、腎臓に大きな影響が及びやすくなり、失明や腎不全、神経障害など恐ろしい合併症を引き起こします。さらに、動脈硬化も促進されるため、心筋梗塞、脳卒中などの原因となる場合があります。

1型糖尿病 −予防・対策方法

明確な予防手段はありません。

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